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在宅チーム:登録ヘルパー 介護福祉士・社会福祉士

*役職及びインタビュー内容は、2020年4月時点のものです。

介護の仕事が長いとお聞きしましたが?

東京にある福祉系の大学で学生の時にアルバイトをしたのが始まりですね

その大学の伝統で、学生が代々引き継いでやっているバイトがありました。ALS(筋萎縮性側索硬化症)の当事者の方が雇い主で、その方が在宅生活で必要とする支援(重度訪問介護ができる前の制度)を皆でやるバイトでした。その後、支援費制度が始まる時には当事者の方がNPO法人を立ち上げて、ヘルパーやデイの事業を立ち上げすることになり、事務担当としてそのお手伝いしました。

福システムで働き始めたきっかけを教えてください

就職活動で色々とみて回り、最後に決めた理由は・・

当時、他県から引っ越してきたところで、最初から福祉系の仕事を探していました。群馬県福祉マンパワーセンターという機関を利用して就職説明会に参加し、複数の企業・法人の情報を頂いて検討しました。まだ子供が幼稚園に行き始めた頃で、急いで決めるつもりはなく、自分に合った仕事はどういうものだろうと思い検討していました。その中で福システムに決めたのですが、雇用条件が希望に合っていたのもありますが、最後に決めた理由は「家から歩いて10分!」の近さですね。子育て中なので近いと便利です!

働き始めてからはどうでしたか?

久しぶりの介護の仕事で、しかもやったことのないサービスもあり・・

2018年4月から働き始めました。以前に介護の仕事として重度身体障がい者のヘルパーや移動支援をしていたので、まるっきり初めてではなかったのですが久しぶりであり、始めてみたら初めてのこともあって色々と戸惑うことがありました。まず高齢の利用者さんへの対応は初めてでした。特に認知症の方の対応は最初はどうしたらよいか分からず戸惑いましたね。あとは生活支援もほぼ初めてでした。以前は身体介護ばかりでしたので、利用者さんの家で希望する家事を行う難しさを感じました。

※生活支援→掃除・洗濯・買物代行・調理などの家事支援
※身体介護→整容・入浴・食事・排泄などの身体に直接触れて行う介護

どうやって仕事を覚えていきましたか?

とにかく先輩との同行で最初は覚えていきました

とにかく先輩との同行で最初は覚えていきました。非常勤で登録ヘルパーという働き方だった為か、最初は仕事の頻度が少なく週2・3回の活動から始まりました。先輩と一緒に訪問して利用者さんと支援方法についてひたすらメモを取って覚えました。

①1回目・2回目:先輩と同行訪問
・1回目→見学・体験し、覚えるためにメモを書く!
・2回目→先輩に見てもらいつつ自分で行い、不明点等を教えてもらう
※2回目で先輩からOK出ると3回目から1人訪問開始

②3回目以降:1人で訪問
・教わったことを思い出し、頑張って1人でやる
・分からないことは利用者さんに訊いたり、あとで先輩に訊く

③回数を重ねる
・利用者さんも自分もお互いに慣れてきて信頼関係ができ、楽しくなる

子育てと仕事の両立は、実際に仕事を始めてからはどうですか?

ワークライフバランスのとれた仕事ができてます

今の生活は、幼稚園に通う我が子を育てることが中心なので、育児とのバランスを考えて仕事を選びました。私の働き方の条件は、「基本的に土日祝が休めること」「日勤のみで日中9:00~16:30位の時間帯の仕事であること」「程々の収入」などが条件でしたが、現在、ほぼその条件を満たして働けています。月間合計労働時間は90時間位ですね。サービス担当者の方と相談してシフト調整をして頂いており、希望の休みも取らせて頂けています。仕事と育児、ワークライフバランスのとれた仕事ができていますよ。

収入的にも希望通りということですか?

最初は仕事が少なかったですが、今は丁度良くなりました

最初に働き始めた時は仕事が週2・3回の活動しかなく収入も少なかったので、ダブルワークも考えたことがありました。しかし仕事も慣れた頃より仕事が増え、今は丁度良くなりました。ヘルパーの仕事が少ない時は社内のヘルパー以外の仕事もできれば収入と労働力の確保になると感じ、その時には面談の時に会社に提案したりしました。

今までで心に残る利用者さんのエピソードを教えてください

色んな意味で印象に残るのは初めて関わった認知症がある利用者さんですね

それまで高齢者、認知症のある方に関わったことが無かったので、最初に関わった時は衝撃的でした。その方の支援内容は、生活支援として「買物・料理・掃除」、身体介護として「足浴」があるのですが、最初の頃は支援しようとすると「帰れ!」「○○さん(前任者)はいつ来るの?」と受け入れてもらえず、足浴をしようと思ってもやらせて頂けませんでした。私はどうしたらよいか分からず、戸惑い、困惑し、一度は心がくじけてしまいました。

それは大変でしたね。どうやって、そこから立ち直ったのですか?

先輩ヘルパーの方に相談して、たくさん話を聴いてもらいました

その時は、先輩ヘルパーの方に相談して、たくさん話を聴いてもらいました。その利用者さんは、他のヘルパーさんが以前から関わっていた方なので、その情報やアドバイスをもらい、毎回工夫して関わるうちに徐々に利用者さんも自分もお互いのことが分かってきて緊張しなくても関われるようになり、利用者さんも何となく私のことを分かるようになったみたいで信頼関係を築くことができました。今は足浴は自然にさせて頂けており、対面でお話しも色々とできて、お互いに楽しみな時間になっています。最初はあれだけ苦労した方ですが、最近は顔を見るのが楽しみです。

そこまで大変な思いをしたヘルパーの仕事ですが続けられているのはなぜですか?

たぶん、自分の性格に合ってるんですかねぇ

色んな利用者さんや仕事内容があるのでマンネリしないこと、1つ1つの仕事が時間で区切られておりケジメがつけやすいこと、性格的に集団は向かないけど1対1は苦痛でないこと、1人で対応するから責任あって気は使うけどそれが楽しいと感じること、そんなことが続けられている理由かもですね。

これからの夢をお聞かせ下さい

今しかない「かけげないのない時間」を大切にしていきたいですね

子供は1人女の子がいるのですが、「たくましく育って欲しい」と思っています。一人っ子なので、将来何かあったら一人で何とかしなくちゃいけないと思うので、今からたくましくなるように育てています。とはいえ、まだ幼稚園生なので、先日雷が鳴った時に雷様が来る話をしたら泣いちゃいました。まだまだこれからですね(苦笑)。子供が小さい今しかない「かけげないのない時間」を大切にしていきたいですね。
今関わっている利用者さんは20人にも増えました。利用者さんに会う時間もとても楽しいし大切です。